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うぇるあめのタイピング関連ブログ

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Typing Tubeで意識している点の整理

 WTシングルに一ヶ月籠っていたのが功を奏してか、最近Typing Tubeでの打鍵力の伸びを感じます。安定が平均9打/秒ラインに移り、部分的に13~15打/秒を出す感覚も掴めてきている具合。

 今後の練習方針決定のため、いま一度自分が何を意識しているときに速度が伸びるかを整理・確認しておきたいと思います。

4つの意識の使い分け

実際のところTyping Tubeは状況に応じた打ち方の調整が必要なので、いくつかレパートリーが分かれています。あくまで意識であって必ずしも成功するとは限りませんが……。

1.溜め打ちモード

意識:最初の数文字の指の動作を脳内であらかじめ準備しておき、開始とともに800kpm~1000kpmクラスの速度で流し込む。その後は速度感を保ったままミスで躓かないよう滑らかに抜ける。
スコア効果:自分の持つ最高速に届くので、難しい文に対応できる。
練習効果:自分の安定速度よりも早い打鍵感覚が体に染みつく。また、イメージと動作がリンクするので組立能力に好影響を与える気がする。
メモ:ウェザタイシングルの感覚の流用。準備時間と集中力が必要なのでいつでもこのモードでいられるわけではないが、難所では欠かせない打ち方。練習効果にも期待しているので一日ずっとこの打ち方を意識することもある。イメージが足りず最初で躓くパターンになるとその後が重い(一旦モード3に移動する)。

2.正確性寄りバランスモード

意識:正確性が94.5~97.0%の範囲に収まるよう調整しつつ、無理のないタイミングでの加速を繰り返す。正確性が足りていない場合はスピード感が過剰として下方修正を行う。
スコア効果:指先と組立能力のコンディションが整っていれば安定して速度が出せる。
練習効果:速度と正確性を同時に狙ったスムーズな打鍵感覚が掴める。
メモ:e-typingに近いかそれより少し高速な感覚。正確性によるスピード安定と、随所で出て来る「あれ、ここミスの危険なくフルスピード出せるな」という直感を利用してストレスフリーな打鍵をしている。安定性と汎用性が高いので対戦とかではこのモードを特に意識することが多い。

3.安全運転モード

意識:正確性96%を目安にし、速度を出したい欲を捨てて着実に一動作一動作をこなしていく。
スコア効果:指が動かないなどコンディションの整わない状態でも満足のいくスコアが残せる。状況に振り回されず冷静になる。
練習効果:正しい打鍵が指に染み込む
メモ:「ていねいなタイピング」。実際のところミスと減速さえしなければkpmは安定してくれるので、焦らず正確に打っていけば指が温まっていなくても悪いスコアにはならない。

4.ノーミス狙いモード

意識:チャンク分けを極端に細かくする。き|み|が|よ|は|ち|よ|に|や|ち|よ|に……と1文字ずつ打つ感じ。打ち切り速度に不安があれば適宜連結させる。
スコア効果:とにかくミス確率が減少する。また、ミスをしても流れで次のワードに行かないので延焼しにくくなる。
練習効果:あるのかな……
メモ:打ち切りが安定する曲で正確性99.5~100%を目指しましょ~よという打ち方。寿司打一発もこれでなんとかなる。不毛。これすら出来なくなったら脳の組立能力が疲れているのでタイピングをやめる。

現在の考えの言語化と今後の練習方針

 前提として、自分は現状「kpm値を直接意識で動かそうとすることは難しい」という感触を得ています。"600kpmを出すぞ"と頭で念じるような練習法はペースの混乱を招き、かえって詰まりミスの連発による速度低下をもたらす場合が多いです。
 他方、「正確性指先の走り方の調整はかなりの部分で意識的な介入ができる」という感触もあります。そしてこれらの要素はそれぞれ減速要素の抑制をもたらし、組み合わせることで速度上昇に繋がるという確信も得ています。であればこれらの"制御可能"な部分に目を向け、狙った打鍵感覚を染み込ませるのが有効な方針なのではないか、というのが自分の率直に感じるところです。600kpmを出そうと念じるより「こう打てば結果的に600kpmが出るはずだからこう打つ」とする方がしっくりくるというわけです。

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 自分がいま感じるこうした関係を図示したものがこのカスパワポ画像になります。モード1.2.3はこれを基にし、正確性を"制御可能な指標"として目安に使いつつ、そこに指先をどう減速せず走らせていくかの度合いをブレンドして速度を得ていました。

 タイピングにおいて速度と正確性が必ずしもトレードオフでないことはタイパー間で度々議論されています(テルさんのこの記事とか!)。この辺りの意見はタイパーのスタイルや実力帯によっても大きく変わると予想されますが、自分が今の段階で注目したいのはこの2パラメータを結び付ける要素の1つであろう「無駄(減速)のなさ」という観点です。
 正確性の高低は詰まりミスという現象を通して無駄のなさと密接に関連しますし、打鍵の時間的な無駄のなさは当然速度と相関するでしょう。ただ正確性だけを追いすぎると今度は縮こまって慢性的な減速のもととなるので、甘えを発生させないよう指先で調整するというわけです。


 こうした「詰まりミスの少ないスムーズな打鍵」の感覚を徐々に掴みつつある現状を好機とし、ウェザタイとTyping Tubeを用いてブラッシュアップしていくのが今後の基本方針です。速度帯が上がればまた考え方の修正を求められることもあるかと思いますが、当面はこの方向で進む予定です。日々ていねいなタイピングライフを!