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うぇるあめのタイピング関連ブログ

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intersteno多言語部門に初参加しました

前回の記事でIntersteno Internet Contestsの決意表明を行いましたが、今回はその結果発表となります。

welame.hatenadiary.com

Intersteno Internet Contestsとは?

 国際情報処理連盟が毎年開催しているオンラインタイピングコンテスト。出場部門として「母語部門(Mother tongue)」と「多言語部門(Multilingual)」の2つが存在します。僕が今回出場したのは多言語部門です。

 多言語部門は大会指定の17言語の中から最大16言語を選び合計点を競う部門。競技時間は言語ごとに10分間で、画面に表示される文章をどれだけ入力できたかが得点となります。なお入力ミスをしたらその都度BackSpaceで修正する必要がある(修正できなかった分は1回につき50文字分減点される)仕様になっています。

結果発表

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 総合得点42022点!ミス数合計39!世界40位(Senior部門世界26位)!

 当初の全言語合格&40000点という目標はめでたく達成しました。世界総合トップ30は流石に無理だったので、次回に期待。

ふりかえり

 達成の目算はあったとはいえ、ここまで狙い通りに十分なスコアが出てくれるとは思いもしませんでした。やはり多言語は慣れが重要なようで、英語のベース速度を上げつつ色々な言語にあたっていたら練習期間中盤ぐらいで急激な底上げが見られました。typeracerで言うとそれまで240cpm台だった言語が軒並みtypemaster安定するようになり、そこでかなり手応えが掴めましたね。

 そのうち全言語でTakiの合格相当スコアが出せたので、あとは4月末のルーマニア語を皮切りに本番実施。……ここで10ミスという大失敗をやらかして以降、以降はミス量産を防ぐ方針に変更しました。コンディション調整には毎回気を配っており、dqmaniacさんのレポートを参考にして直前には10分間練習を行っていました。


 勿論個々のスコアを見ると納得できるものばかりではありません。初挑戦で手が震えてしまったルーマニア語、指の感覚を失って本来のペースが出せなかったオランダ語、まさか一番遅くなるとは思っていなかったポーランド語などはやや悔いが残ります。
 後ろの2つに関しては後半の本番実施ペースが詰め込み気味になった悪影響が出た気がします。ただこれは練習期間の長さを優先した結果でもあるので、来年はもう少し改善できると思われます。

 ミス数も今回のように少ないに越したことはないですが、この先点数を伸ばしていくためにはもっと知覚ギリギリくらいの高速打鍵を増やす必要がありそうです。熟達が必要ですね。


 あと最大の反省点はTWE基本がXHしかなかったことです。はやく一人前のタイパーになりたい!(逆に言うとXH程度でも16言語合格は可能ということなので、参加を検討している方は参考にしていただければと思います)

言語ごとの所感

上から今回のスコア順に並んでいます。

英語:言わずもがな一番早く打つべき言語。3000は超えましたが、発展途上。

スペイン語:スペルが日本語ローマ字に近い性質を持っている印象。トップクラスに打ちやすいですね。こちらも3000超えられてとりあえず満足。

ドイツ語:第二外国語のわりにそこまで得意ではなかったのですが、結果的には3番目の得点となりました。一番練習したかも?

クロアチア語:癖はあるものの、やはり特殊文字が少ないというのは非常にやりやすいです。満足。

ポルトガル語:なぜかTakiに方言しかない謎の言語。dが多く出てくるのはやや難しいですが、これも日本語に近い感覚で打てて楽しい。

フィンランド語:連打ゲー。練習で認識はスムーズに出来るようになったものの、動作パートはやはりつらい。ミスペナルティの重い本番だと指に独特の感覚を強いる言語は手に汗握ります。2900文字乗ったのは満足。

イタリア語:癖が無くてたのしい~~!もうちょっと頑張れば3000文字は乗った気がしますが、今回は慎重策だったので仕方なし。

オランダ語:これで稼げなかったのは本当に良くなかったと思います。連打ゲーのさなかで指の感覚を見失い、速度を落とさざるを得ませんでした。今回は仕様上やや有利と言われるベルギー方言を採用。

フランス語:ふつう。ノーミスなのは良いですが、2600文字台はちょっと不満。アポストロフィが多いのでこの言語だけでもUSキーボード使った方がいいのかな……?と感じたり。

トルコ語:ノーミス!特殊文字のıを適切な右手キーに割り振ったら日本語にかなり近い感覚で打てて楽しいです。

日本語:密かに合格を不安視していた言語でしたが、まあ何とかなりました。実用種目の勘所が分からず練習初期は長い変換を多用していましたが、短く切って確認のロスを無くす方針にした方が速度・正確性ともに安定しましたね。

ポーランド語:ノーミスにして今回の文字数最下位(2417)。なんでだよ……。まあ確かにトップクラスに打ちづらい言語のひとつではありますが、高速打鍵を挟める箇所は多いはずなのでちょっとビビり過ぎた気もしますね。

ルーマニア語:今回の本番実施方針を決定づけた元凶。練習でノーミス3044(それまでの全言語通しての自己ベスト)が出たので1言語目として本番に取り掛かったものの、指が震えて10ミスの惨敗。以降このトラウマから正確性に全振りするようになりました。言語としては特殊文字の種類が少なくやりやすいと思います。

ハンガリー語ボス1。頻度の高いéを;キーに当て、őűキーを右上に並ばせることでかなりの速度安定が見られました。多言語における配列づくりの大切さを実感します。挑戦予定日に直前練習で2400文字を下回ったため実施が後回しにはなりましたが、無事合格。

チェコ語ボス2特殊文字が多すぎる。元の配列だとéとの区別が必要なěがデッドキー文字に回されており、速度面でのネックになっていました。そこでěを同じく頻度の高いíとともに右小指キーに割り振り、さらにほとんど使わないqを半/全キーにどけてáを割り当てたことで合格が安定するように。いや実際のところqの位置は押しづらく右Alt+aの方が短期的には有用でしたが、ともかく配列変更が好影響を及ぼしたのは確かです。

スロバキア語:ボス3チェコ語より見た目だけなら楽そうなんですけど、実際打つと全然速度でなくてビビる。全体的に慎重策を取った今大会においても流石にこれとチェコ語は速度を重視しました。

ロシア語:ラスボス。今年は16言語でよかったので当然不選択。

配列メモ

今回はインテルステノ用paraph配列集を独自アレンジを加えつつ使用していました。大変助かりました。

ドイツ・オランダ・フィンランド語配列
äëïöü : 右Alt + aeiou áéíóú : @ → aeiou àèìòù : 半角/全角 → aeiou
;でä を1打鍵

フランス・スペイン語配列
áéíóú, ç, ñ : 右Alt + aeiou æœ : 右Alt + zx
àèìòù : 半角/全角 → aeiou âêîôû : @ → aeiou äëïöü : ; → aeiou

ポルトガル語配列
éíú, ç, ãõ : 右Alt + 該当文字 áó : Shift + @ → ao
àèìòù : 半角/全角 → aeiou âêîôû : @ → aeiou äëïöü : ; → aeiou

イタリア語配列
àèìòù : 右Alt + aeiou ° : Shift + 0
@でèを1打鍵、;でéを1打鍵

ルーマニア語配列
âî, şţ : 右Alt + 該当文字
; でăを1打鍵 @でâを1打鍵

クロアチア語配列
čšžđ : 右Alt + 該当文字
; でćを1打鍵 @でžを1打鍵

チェコ・スロバキア語配列
áéíóúý, čďňřšťž : 右Alt + 該当文字 ě, ů, ĺŕ, ä, ô : [ → e、u、lr、a、o
;q@でíáěを1打鍵

ポーランド語配列
ćńóś, ąę, ł, ź : 右Alt + 該当文字
;でęを1打鍵  @でłを1打鍵 ż : 半角/全角 → z

ハンガリー語配列
áéíóú : 右Alt + aeiou õ : 右Alt + ;
@[でőűを1打鍵(右Altでőű)、;でéを1打鍵

トルコ語配列
öü, â, çş, ğ : 右Alt + 該当文字
; でıを1打鍵